前回まではこちらをご覧ください。
「ワークブーツ」をカスタムオーダーしたくなってきた男性の皆さん、こんにちは。
前回までの記事は、レザージャケットに合わせる「ワークブーツ」について説明しました。
本日は、レザージャケットに合う「サイドゴアブーツ」の説明をしたいと思います。
「サイドゴアブーツ」とは、くるぶし部分に、伸縮性のある生地をゴア(マチ)として施したショート丈のシンプルなブーツのことです。
ゴア部分は、基本的にゴムを織り込んだ伸縮性のある生地なので、脱ぎ履きがとても簡単です。
ビートルズがまだ初期のころに履いていたブーツとして広まったもので、別名「チェルシー・ブーツ」とも呼ばれています。
それでは「サイドゴアブーツ」の定番ブランドを紹介していきたいと思います。
Contents
「BUTTERO」(ブッテロ):「B6173」
・サイト:http://www.buttero.jp/
・価格:約\68,000円~
「BUTTERO」は、1974年創立のイタリアのブランドです。
「BUTTERO」とは、イタリア語で牛飼いという意味で、アメリカでいうところのカウボーイのような意味です。
「B6173」は「BUTTERO」のブーツの中で一番細くてシャープな木型である「OPERA」のラストを使用したサイドゴアブーツです。
トゥ部分のコバの張り出しがなく、シャープな雰囲気で細身のパンツにとてもよく似合います。
個人的にとりあえず、恥ずかしくないような「サイドゴアブーツ」が1足欲しいという方にはオススメです。
「サイドゴアブーツ」は作りがシンプルだからこそ値段に革質が表れやすいと思うので、あまりに価格が安いものだと、非常に安っぽくなってしまいがちなので注意が必要です。
※ 現在は「B6173」は廃版になり、「B6670」が後継となっております。木型は同じなので、ほぼ同じになります。
「J.M.Weston」(ジェイエムウエストン):「Chelsea Boot #705」
・サイト:http://www.jmweston.fr/jp/
・価格:約\140,000円~
「J.M.Weston」は、1891年にフランスで創業したブランドです。
世界的に有名なフランスのタンナーである「デュプイ社」を傘下にするほど、革の品質に拘っていて、アッパーからアウトソール至るまで、デュプイ社製の中でも特に上質で堅牢性の高い革素材を使用しています。
「#705」は、かつてビートルズのメンバー全員が愛用していたと言われるもので「サイドゴアブーツ」や「チェルシーブーツ」と言えば必ずと言っていいほど名前が挙がる世界的に有名なモデルです。
通常の「サイドゴアブーツ」はゴア(マチ)の下部分でレザーを切り替えて作られていますが、「#705」は贅沢にも切り返しのないホールカット(1枚革)で作られています。
素材の良さや美しいフォルム、ワイズの選択による最適なフィッティング等を考慮すると、色気のある「サイドゴアブーツ」が欲しい方にオススメします。
値段が値段なので悩まれると思いますが、「ワークブーツ」と違い、ビジネスシーンでも着用が可能ですし、「WESCO」や「WHITE‘S BOOTS」をカスタムしたら、同程度の金額になってしまいますので、そう考えるとアリかなとも思います。
「SAINT LAURENT PARIS」(サンローランパリ):「Classic Wyatt 40′ Chelsea boots」
・サイト:http://www.ysl.com/us
・価格:約\10,000円~
「SAINT LAURENT PARIS」は、1962年創業の世界的に有名なブランド「YVES SAINTLAURENT」のアパレルラインの新しい名前です。
新しいと言っても、2012年にデザイナーがエディ・スリマンになった時に変更されたので4年くらい前の話です。
「Classic Wyatt 40′ Chelsea boots」は、ヒールの高さが4cmあるので身長が盛れる「サイドゴアブーツ」が欲しいという方にオススメな1足です。
別にヒールの高が必要なければ「Classic London Hedi Chelsea Boots」でも良いと思います。こちらは、ヒールの高さが3cmです。
「Classic Wyatt 40′ Chelsea boots」も「Classic London Hedi Chelsea Boots」も「SAINT LAURENT PARIS」のブーツ全てに言えることですが細身のパンツとの相性は抜群です。
さらに「SAINT LAURENT PARIS」は女性からも支持されているブランドなので、女性ウケは間違いなく良いと思います。
正直、「J.M.Weston」とかになりますと、靴好きな方じゃないとわからないのです。
「J.M.Weston」を履いている時に女性から『○○君て、「SAINT LAURENT PARIS」のブーツとかは履かないの?今、○○君が履いてるブーツに似たやつで、すごいかっこいいのがあるんだよ。』と言われてしまったりするかもしれません。(笑)
実際にコレ↑と似たような経験がありますが、軽く流したことがあります。(笑)
それくらい「SAINT LAURENT PARIS」のブランドネームには価値がありますので、女性ウケだけであれば、他には何も求めないというなら特にオススメします。
「BOTTEGA VENETA」(ボッテガベネタ):「VOORTREKKING BOOT」
・サイト:http://www.bottegaveneta.com/jp
・価格:約\90,000円~
「BOTTEGA VENETA」は、1966年創立のイタリアのブランドです。
「BOTTEGA VENETA」とは、イタリア語で「ベネチアの工房」という意味です。
日本では、手作業により革ひもを編む「イントレチャート」という手法を用いた財布やバッグが特に有名です。
「BOTTEGA VENETA」の「VOORTREKKING BOOT」は、世界的に有名なミュージシャン、ヒップホップMC、デザイナーであるカニエ・ウエストが履いていることで有名です。
また、前回まで紹介した「サイドゴアブーツ」は色の種類が少なく、特に黒が多かったので、色の種類が多い「VOORTREKKING BOOT」を紹介させて頂きました。
素材もスエードなので秋冬にはかなり活躍すると思います。
ちなみにスエードは、キズが目立ちにくいので、靴のトゥ(つま先)にキズがすぐついてしまうという方にもオススメです。
「Dr.Martins」 (ドクターマーチン):「2976 CHELSEA BOOT」」
・サイト:http://www.dr-martens.co.jp/
・価格:約\25,000円~
「Dr.Martins」は、イギリスのシューズブランドです。
1945年、ドイツの医師であったクラウス・マルテンスがスキーで事故で足に怪我をした際に、リハビリ用にタイヤのラバー素材に空気を入れて、ドクターマーチンソールを開発したことから、大学時代の友人の後押しもあり、これをドイツから商品化したのが始まりのブランドです。
「2976 CHELSEA BOOT」は、完全にカジュアル向けですが、値段がとにかく安い為、レザージャケットに莫大な軍資金を注ぎこんでしまい、高い靴は買えないけど「サイドゴアブーツ」が欲しいという方にオススメします。
ちなみに並行輸入品だと、10,000~15,000円くらいの値段だったりします。
マーチンソールなので雨でも問題なく履けます。
流石に今まで紹介してきたものと比べてしまうと値段が値段なのでデザインや品質、ファッション性の話は、とりあえず置いておきます。
ネックなのは、値段が安い為、高校生でも履いていたりするので、どうしても人と被りやすいという事くらいでしょうか。
しかし、逆に値段が安いからこそ、普段履きとして重宝しやすいとも言えます。
「John Lobb」(「John Lobb Paris」) (ジョンロブ):「TUDOR」
・サイト:http://www.johnlobb.com/jp/
・価格:約\260,000円~
「John Lobb」はロイヤル・ワラント(英国王室御用達)の称号を持つ靴職人としてすでに有名だったジョン・ロブがロンドンに政治家や上流階級向けのビスポーク(オーダーメイド)シューズ専門の工房を開設したのが始まりです。
1902年に二代目が「John Lobb Paris」を開設しますが、1976年に経営難に陥ります。
しかし、技術力の高さに惚れ込んだ「HERMES」が、パリ支店とブランド商標権を買い取り「HERMES」自身の卓越した技術力や最高級素材の使用提供する。
その後、ロンドンを除く全ての「John Lobb」が「HERMES」の傘下となり「John Lobb」が限られた特権階級の顧客に向けたビスポーク(オーダーメイド)しか取り扱っていない、為、既製靴のニーズがあることが発覚し、1981年にレディメイド(既製ライン)を誕生させます。
世界最高峰の既成靴「John Lobb Paris」の起源となり、現在日本で販売されている「John Lobb」は、全て「John Lobb Paris」の靴のことをいいます。
ロンドンにある「John Lobb」は「John Lobb London」と呼ばれ、ビスポーク専門のお店として有名です。
ちなみに「John Lobb London」は1足あたり約¥450,000円~です。
「TUDOR」は「John Lobb」の中でも高品質のプレステージラインの「サイドゴアブーツ」です。
最も美しいシルエットとされるラスト7000を使用しています。
写真や実物を見てもらうとわかりますが、本当に美しく流れるようなスタイルです。
「HERMES」の傘下なので革質は、最高級で使用する革のピース数を少なくするなど、贅沢な仕様になっています。
ソールも半カラス仕上げ(地面に触れないウエスト部分部分のみ黒で染色する加工)なので印象がドレッシーです。
ネックなのがやはり、「Dr.Martins」の「2976 CHELSEA BOOT」を10足買えるくらいの値段です。
2~3年前くらいは¥200,000円くらいだった記憶があります。
値段が上がった分、品質も上がっているかと言われば、それはありえないです。
「HERMES」の傘下だからと言って値段を上げる姿勢はあまり好きじゃないですね(笑)
※ 現在、廃版となっており、中古でしか入手が出来なくなりました。Lawryが後継モデルですが、木型が異なります。
さて、本日も長くなりましたので、続きはまた次回に書きます。