エルメス(HERMES)のバッグについて
エルメスはブランドの中のブランドと言われ、圧倒的に高価でありながら絶大な人気を誇っており、世界中の人々を虜にしています。
ガーデンパーティー、バーキン、エブリン、エールライン、エールバッグ、ケリー、フールトゥ、ボリード、ピコタンなど、様々なシリーズを世の中に送り出し続けており、伝統的な馬具製造技術を継承しながらも、常に時代の最前線を開拓し続けているブランドです。
修理の際に分解して内部の構造を見てみると、目に見えない細部にまでの極限のこだわりから、品物に込められたエルメスの職人の生き様と魂を感じ、鳥肌が立ちます。
エルメス(HERMES)のバッグの修理案内
エブリン 金具の修理
エブリンはショルダーしかないデザインのバッグなので、ショルダー付け根の金具の修理は、ご相談が多いです。
- 古いタイプのナスカンのバネの外れ修理
- Dカンの磨耗による破損修理
- ナスカンの故障修理
代用品での交換も可能ですし、状態によっては金具自体の修理も可能です。
料金は現物確認後のお見積りとなります。
角擦れ、こすり傷、ひっかき傷、の修理
スレやキズと無縁でバッグを使用することは難しく、どれだけ気を付けていても気づいたら傷ついていることが多いです。
エルメスは使用する革にも並々外れたこだわりがあり、最上級の革しか使用されていません。
素材の良さを考えるうえで、最も重要なのが牛の生育環境です。
有刺鉄線で囲われているような牧場で育った牛から作った革は、原皮の段階から傷が多くある為、表面処理を工夫することで傷を隠します。
エルメスが使用している牛革の原皮は、広々とした牧場でわが子のように丁寧に育てられた牛だからこそ、キメ細やかで最小限の表面処理で最高級の輝きを生み出しています。
効率を無視したこだわりだからこそできる、地肌が綺麗な薄化粧の美人といったところです。
元々の素材が悪く、表面処理が厚塗りされている革の場合、多少擦れても傷は付きませんが、
最上級の素材を使い、極限まで素材の良さを引き出す仕上げの革だからこそ、逆に言えばエルメスの製品はキズや擦れに弱いとも言えます。
料金は、現物確認後のお見積りになります。
ほつれ(ステッチ)の修理
エルメスの特徴的な縫製技術は、何といっても手縫いの縫製技術です。
ミシンと手縫いの大きな違いはそもそも糸の通り方が全く違い、ミシンでは一目糸が切れてしまうと周囲も一緒にほつれてしまいますが、手縫いの場合は一目糸がきれても周囲がほつれることはありません。
ミシンで縫うのと、手縫いで縫うのとでは何倍も作業にかかる時間が違います。
ミシン縫いでは踏めば一瞬で縫えますが、
エルメスの手縫いの場合、縫うラインのガイドになる印をつけて、針を通す穴を軽く開けて、一針一針手作業で糸を通していく上に、同じ穴に二度通さなければならないので、膨大な時間がかかる上に、微妙な力加減が仕上がりに影響します。
料金は、現物確認後のお見積りになります。
染め直し
エスメスも革製品である以上、日焼けや色落ちは避けては通れません。
なるべく早い段階での染め直しを行うことで、長期にわたり、キレイな状態を保つことが可能になります。
エルメスの革といっても、様々な種類がありますので、染め直しのお見積りは基本的に現物確認後になります。
ファスナー(チャック)の修理
エルメスのファスナーにはスイスの高級ファスナー「riri」が使用されております。
ファスナーにおいて、ririは高級感では突出しており、ファスナーの光沢感と美しさだけでため息が出るほどです。
当店では純正のファスナーと同じものを取り寄せて使用しますので、一見して交換したとは分からない仕上がりになります。
また、手で引っ張る部分(引手)に関しても、元の引手を再利用することが可能です。
ハンドル(取っ手)の修理
ハンドルは常に手に触れる個所なので、汗や皮脂による汚れや劣化のご相談はやはり多いです。
軽い汚れなどの場合は、クリーニングなどでキレイにすることも可能ですし、丸ごと交換することも可能です。
当店は数百種類の革の調達が可能ですので、ご希望に合わせた革のご用意もお任せください。
金具のメッキ修理
バッグに使用されている金具のメッキを綺麗にすると、全体的な印象も明るくなります。
金具は可動部など擦れる場所に多く使われていますので、メッキも剥げやすくなってしまいます。
クリーニング(汚れ、匂い)
汚れや匂い、シミなど、症状に応じて適切なクリーニングを施します。
様々なクリーニング方法を用意しておりますので、革にはダメージを与えず、リフレッシュさせて頂きます。