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【ヘビ革編】 エキズチックレザーとは?種類のまとめ

「ヘビ革」は、「パイソンレザー」と呼ばれています。
本来「パイソンレザー」はニシキヘビの革のことを指していましたが、現在では、「ヘビ革」全般のことを指すようになりました。

「パイソンレザー」は、繊細な素材と思われがちなのですが、加工を施した後は丈夫な繊維構造となっているので、鱗が剥がれてしまうということは少なく、経年変化を楽しむことができます。
ですが、特徴的な革の為、とても好き嫌いが別れる革となります。

ヘビは地球上に、11科417属2389種も存在すると言われていてワニやトカゲ、象などに比べて、ワシントン条約上、取引可能な種は数多くあります。

「ヘビ革」の製品用として利用されている代表的なものは以下の通りです。

○ 「ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)」

ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)

「ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)」は、最大全長990cmという記録があり、世界最長のヘビ、また爬虫類最長種と言われています。
分布の範囲は大変広く、インド、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、カンボジア、シンガポール、ミャンマー、中国南部とアジアの熱帯地方に広く分布しています。

面白いことに「ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)」の体色や体長は、地域によって異なり、これは分布が広いため、その環境に適したように進化したのではないかと言われているようです。

また、「世界最長の人食いヘビ」としても知られていて、知名度では「アナコンダ」に引けをとりますが、実際に襲われて亡くなった犠牲者の数は「ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)」のほうが格段に多いです。

全身にダイヤ型の連続的な模様があることから、「ダイヤモンドパイソン」と呼ばれています。
革質の丈夫さや、大きさの点で利用度が高く、美しさとワイルド感があります。

「トカゲ革」と同様に、背腹部を割いて背部を革に加工したものを、ベリーカットタイプと呼び、背中を割いて腹部を加工したものをバックカットタイプと呼びます。
財布、バッグ、ベルト、革靴等に幅広く使用されています。

日本では、古来より開運・蓄財の神として崇められている白蛇を連想させる為、縁起が良い革といわれていて、「ダイヤモンドパイソン」を使用した財布が根強い人気です。

ちなみに日本でペットとして飼育可能ですが、動物愛護法によって特定動物に指定されているため飼育には地方自治体の許可が必要になります。

○ 「モラレスパイソン(インドニシキヘビ・ビルマニシキヘビ)」

モラレスパイソン(インドニシキヘビ・ビルマニシキヘビ)

「モラレスパイソン(インドニシキヘビ・ビルマニシキヘビ)」は、東南アジアに生息する個体で体長は6mに達すると言われていますが、4mを超えるものは少ないです。
しかし、「ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)」と比べると体が太いので、長さの割合に大きく見えます。
アメリカ・イリノイ州のサーペントサファリパークという施設で飼育される個体が全長8.23m、体重182kgで「飼育下で最大の大蛇」としてギネスブックに登録されています。

比較的温和な性質で扱いやすいヘビなので日本の動物園などの施設でもよく飼育されています。

「モラレスパイソン(インド・ビルマニシキヘビ)」は、全身に不規則な図形模様があり、その個性的な斑紋模様が特徴的な革です。

「アミメニシキヘビ(ダイヤモンドパイソン)」と同様に革質の丈夫さや、大きさなどの利点もあり、「ヘビ革」の主力として幅広く製品に使用されています。

「モラレスパイソン(インド・ビルマニシキヘビ)」も日本でペットとして飼育可能ですが、動物愛護法によって特定動物に指定されているため飼育には地方自治体の許可が必要になります。

○ 「レッドパイソン(ヒイロニシキヘビ)」

レッドパイソン(ヒイロニシキヘビ)

「レッドパイソン(ヒイロニシキヘビ)」は、身体全体が赤味を帯びているところから、緋色錦蛇(ヒイロニシキヘビ)と呼ばれています。

この種の特徴としては、全長2.5m程度で尾部が短く、ニシキヘビの中では最も胴が太い体型をしています。

背中を割いて、腹部の特徴のある蛇腹を活かしたバックカットタイプの革が、カウボーイブーツや女性用のバッグ等に使用されています。

○ 「アフリカパイソン(アフリカニシキヘビ)」

アフリカパイソン(アフリカニシキヘビ)

「アフリカパイソン(アフリカニシキヘビ)」は、全長は3~6mで、砂漠の様な乾燥地帯を除くアフリカ大陸全般に広く生息している、アフリカでは最大のヘビで非公式には9mあった個体もいると言われています。

「モラレスパイソン(インド・ビルマニシキヘビ)」に似た斑紋模様があり、色は茶褐色で、大きく複雑な模様が左右に綺麗に並んでいます。

しかし、一見似ている「モラレスパイソン(インド・ビルマニシキヘビ)」と違い、非常に獰猛で攻撃的であり、人間でも簡単に絞め殺してしまう為、大蛇の中でも最も危険との評判が高い種類です。

「アフリカパイソン(アフリカニシキヘビ)」も日本でペットとして飼育可能ですが、動物愛護法によって特定動物に指定されているため飼育には地方自治体の許可が必要になります。

○ 「アナコンダ(オオアナコンダ)」

アナコンダ(オオアナコンダ)

「アナコンダ(オオアナコンダ)」は南アメリカ北部に分布する全長4~6m、学術的に確認された最大値は9mにも達する大蛇で体重も重く、5m以上の個体では100kgを超えることも珍しくありません。

「ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)」とともに世界最大のヘビとして知られています。

一般的には「ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)」より体が太く、同じ大きさだと圧倒的に「アナコンダ(オオアナコンダ)」が重くなるようです。

具体的には、10mの「ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)」であれば体重は100kg程度ですが、10mの「アナコンダ(オオアナコンダ)」だと250kgを超えるそうです。

長さだけなら「ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)」の方が平均して大きい個体なのですが上記の通り、体重が圧倒的に重い為、事実上の蛇最大種となります。

体色は、緑褐色、褐色、暗緑色で、黒い円形や楕円形の斑紋が入り特徴的です。

○ 「ボア(ボアコンストリクター)」

ボア(ボアコンストリクター)

「ボア(ボアコンストリクター)」はメキシコ湾沿岸から中米を経て、南米のパラグアイ、アルゼンチン北部にいたるまで広く分布して最大全長5.4 mで、平均して2~3m以内の個体です。

分布が広い為か「ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)」同様に体色や形態は亜種、地域、個体による変異が大きく、体色は褐色、緑、赤、黄などさまざまで、ギザギザ、楕円、ひし形、円などの迷彩模様などが発見されています。

○ 「キングコブラ」

キングコブラ

「キングコブラ」は、主にインドネシア、マレーシア、インド東部、タイ、ネパール、フィリピン等に幅広く分布していて「キングコブラ」という名前は、主に他の種類のヘビを食べることから、ヘビの王様と考えられたことに由来します。

全長は最大記録で5.5m、平均3m程度で大きい固体が最大限に鎌首をもたげた場合、大人の胸元にまで迫る高さに達し、外敵を威嚇する際や興奮時には、鎌首をもたげて頚部を広げます。

他のコブラはこの威嚇の姿勢をとっている間は移動できなくなるが、「キングコブラ(コブラ)」は威嚇したままでも移動できます。

「キングコブラ」の革は、その風貌や独特な鱗模様の人気が高く、財布、ベルト、名刺入れ等に使用されています。

毒ヘビとして有名な「キングコブラ」ですが、毒は神経毒(神経細胞に作用する毒のこと) と呼ばれるもので、高い即効性をもち、獲物となる動物の神経の放電を塞ぐことにより、筋肉の麻痺、呼吸や心臓の停止をもたらして、獲物の動きを止めた後に捕食します。

「キングコブラ」の毒の強さは、毒ヘビの中で最も強いわけではなく、むしろ他のコブラ科のほうが強いのですが、毒腺が大きいので一咬みで注入される神経毒の量は7mlで他のコブラとは比較にならないほど多く、これは人間20人、象1頭分の致死量に相当します。

その為、現地では「象をも倒す」「咬まれたら、まず助からない」と言われています。

しかし、「キングコブラ」は繁殖時以外、基本的に温和な性格である為、飼育下や研究下で人への咬み付いた例は少なく生物学や医学研究を行なうフランスのパスツール研究所で研究員が餌をあげようとした際に指を咬まれた事例が1件あり、他の研究員達の迅速且つ適切な処置によって一命を取り留めることが出来ましたが、1ℓもの抗毒血清を使用したそうです。


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