人工的に革に似せて作られた合皮(人工皮革、合成皮革)と、本革の見分け方って、ご存知ですか?
最近の合皮は、パッと見ではなかなか分かりにくいものが多いですが、見分けるポイントがいくつかあるので、持っている革製品が本革かどうか知りたい方は、参考にしていただければと思います。
見た目で本革を見分ける
見た目で見分ける場合、ポイントになるのは、本革の場合は自然の産物ということです。
そのため、本革の場合は全く同じ模様はありえません。
逆に、合皮の場合、一定の規則正しい模様になりがちです。
シボ感(動物の皮膚のシワ)をよく見て、どのパーツも全く同じシボの場合は、人造皮革の可能性があります。
しかし、本革に型押しを施してある場合もあります。その場合は、本革でも規則正しい模様になります。
見た目で見分けやすいのが、断面を見ることです。断面を見れば、本革かどうかは大体わかります。
合皮の場合、布地や不織布をベースにして表面に樹脂が乗っているので、布と樹脂の境目が見れば分かります。
本革の場合は、連続した層になっており、断面は毛羽立っています。(コバの処理にもよりますが。)
また、裏面を見るというのも一つの手です。裏面を見れば一目瞭然です。
普通は見えないようになっていますので、どうしても見分けたい場合、ポケットの底などを少しほどいてみて、確認してみるのも良いかもしれません。
確認後は手縫いで縫えばOKです。
触り心地で本革を見分ける
本革でも表面の仕上げで、かなり質感が変わってきますが、しっとりと手に吸い付くような質感の場合は、本革の可能性が高いです。
極端な表現ですが、ビニールのような質感の場合は、人工的な革の可能性があります。
また、少しつまんでこすってみると、違いがあります。
本革の場合、裏側は毛羽立った床面になっていますので、こする時に毛羽立ちが邪魔をして、こすりにくいです。
合皮の場合、裏側は不織布や生地になっているので、本革よりもこすりやすいです。
匂いで本革を見分ける
匂いを嗅いでみるのも、一つの手です。
本革の場合、本革独特の匂いがします。対して、合皮の場合は無臭のことが多いです。
本革の匂いを知っている方でなければ、難しいかもしれませんが、結構違いがありますので、確実に本革という品物の匂いを嗅いで、比較してみると良いかもしれません。
番外編
普通は出来ないけど、これをすれば分かるというやり方です(笑)
1. 燃やしてみる
燃やすと、明らかに燃え方が異なります。合皮の場合は樹脂が溶けるような感じで燃えていきますが、本革の場合は、なかなか燃えません。本革は耐熱性がとっても高いんです。
2. 削ってみる
表面でも裏面でも、削ると削った部分の剥がれ方と、毛羽立ち方が全然違います。
簡単でほぼ確実な方法
購入する際に、タグを見るか、店員さんに確認しましょう。